センチメモリー/センチメモ

いつの間に私たちはこんなに遠くへ
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身毒丸 復活

 ずっと見たいと思っていた藤原竜也の出世作「身毒丸」が再演かかったので、いそいそ見てきました。大変面白かったです。
 寺山修司を、好きだ好きだといつも騒いでいるわりに私はテキストを読むばっかりで、彼の関わった芝居は実は初体験でした。
 本当に何をやらせてもすごいな、天才だなって思うと同時に、この人はずっと「おかあさん」から離れられなかったんだなとも思いました。あちこちで繰り返し書いている、実母がいるのに自分を母のない子のように感ずる息子、息子を溺愛しながら虐待する母、母子相姦などのモチーフが満載だったので。

「もう一度僕を妊娠してください!」
 ……っていう決め台詞がすごいですよね。
 でも、禁断の愛だけど最後はふたりは通じ合ってめでたしめでたし、なように私には見えたので、つい同じ蜷川演出×藤原主演で見た「近代能楽集」の「弱法師」を思い出して、三島由紀夫に比べて寺山はずいぶん開放的で楽観的だなあと思ってしまった……や、まっったく勝手な直観に基づく思いこみですが。三島はぜんぜん愛に期待してなくて、すごくストイックに抑制している感じがします。「弱法師」はそこが色っぽかったんだけど。
 アクセントになっている短歌がいちいちかっこよくて、さすが! という感じでした。

 蜷川演出はやっぱり良くも悪くもわかりやすくて、ちょっと俗っぽい感じを私は受けてしまいます。最初と最後の火花や、山車みたいな荷車、異形のものが跋扈しているイメージは幻想的でとてもよかったけど、カミキリムシと、判子のラインダンスには正直笑ってしまいました……。
 
 藤原くんは確かに白石加代子と絡みまくりで、ズボンを下ろしてお尻を撲たれたりもしていましたが、それより何より年端もいかないいたいけな少年(役の上では義理の弟)を女装姿で襲う場面が衝撃的すぎた。こんな役を14歳で演ったなんて恐ろしすぎる……! 同行した母は「やっぱり10年前の初演を見たかった」としきりに言っていましたが、私は成人した藤原くんで見てよかったですよ……

 席を取った日を一週間勘違いしていたことに与野本町まで行って気付き、結果的にダブルブッキングで友人のバースデーを兼ねたカラオケを途中退出したことだけが残念だった……
 健忘にも程がある。
舞台・展覧会・イベントなど | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | 麻子
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