センチメモリー/センチメモ

いつの間に私たちはこんなに遠くへ
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何に因って?

 最終日に駆け込みでアイ・ウェイウェイ展を見てきました。
 トリエンナーレとか見てても中国の作家は結構多くて、現代芸術に強いイメージがあったので、期待して見に行ったんですが、よかった!

 1トンだったり1立方メートルだったりする立方体から展示が始まるんですが、素材がお茶、紫檀、花梨など、中国の名産なんですよね。
 伝統工芸の素材を使うだけでなく、制作も伝統的な職人に発注するのだそうで、清時代の寺院の廃材を組み木の技術で組み合わせて作られた「中国の丸太」「中国の地図」はとても美しかったです。

中国の丸太

作家:アイ・ウェイウェイ
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利・改変禁止2.1日本」ライセンスでライセンスされています

 明・清時代の家具を解体して組み直したという家具のシリーズが私はいちばん印象に残りました。
「二本足のテーブル」「三本足のテーブル」もよかったし、胴の部分に丸く穴があいた花梨の箪笥を7つ並べた「月の箪笥」がすごく好きです。まわりをぐるぐる歩きながら見ると、見る角度によって丸い穴の部分が月の満ち欠けに見える、とてもロマンチックな作品です。
 清時代の骨董家具と取り壊された寺院の廃材を組み合わせて構成された「断片」も迫力がありました。

月の箪笥月の箪笥

作家:アイ・ウェイウェイ
この写真は「クリエイティブ・コモンズ表示・非営利・改変禁止2.1日本」ライセンスでライセンスされています

 大量生産された工業製品であるフォーエバー社という会社の自転車を輪にして組み合わせた「フォーエバー自転車」にしても、唐時代の壷にコカ・コーラのロゴをペイントした「コカ・コーラの壷」にしても、単純に作品としての見た目が美しくて、いくら現代芸術であってもこういう美しさはやはり必要な気がします。
 
 展覧会の副題が「何に因って?」だったけど、やっぱり中国という国が千年単位で脈々と培ってきたものにどこかで根を下ろしているからこそ、こういう強い表現ができるのだろうな、と思いました。
 自分のルーツや土壌をなかったことにして、新しいものを作ることは多分できない。

 六本木ヒルズの52階から東京を見下ろして帰ってきました。
舞台・展覧会・イベントなど | 00:00 | comments(0) | trackbacks(0) | 麻子
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