センチメモリー/センチメモ

いつの間に私たちはこんなに遠くへ
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善い人たち

 家の最寄り駅にたどり着いて改札を抜けた途端、「歳末のたすけあいです!」「募金をお願いします!」の合唱に迎えられて、一瞬足が竦みました。
 黄色いジャンパーを着た人たちが、通路の両側にずらーっと並んで声を張り上げて、ひとりも逃さないぞという迫力でした。
 怖ろしくなって早足で通り過ぎました。

 見知らぬ誰か、きっと苦しんでいるであろう誰かのためにとにかく何かをしたい、溢れ出る優しさのやり場がないので募金せずにはいられない、という善い人たちのことは否定できません。
 自分さえろくに養えない私からむしりとった100円で恵まれない子どもにワクチンを打つことができるなら、ビル・ゲイツが100万円出せばワクチン打ち放題なんじゃないのか、と思う私の性根が曲がってるんだ。
 でもビル・ゲイツは100万円どころでなく寄付しまくってるんだろうに。それでも貧困も飢餓もなくならない理由を考えたい。条件反射のように100円寄付する代わりに。

 冷たい人間だと罵られても構わない(というか仕方がない)、と思いながら募金箱の前を通り過ぎるたびに、私は今生きてここにいるだけで誰かから搾取していること、数多のものを踏みにじった上に私の生活があることを強く思います。
 私にできることは(今のところ)それだけです。

 ……ここまで去年の12月1日に書いた(出しそびれてました)。
 今年も同じ光景を見て、同じことを思ったんだけども、今年は私だけでなく皆俯いて逃げるように歩いていました。お財布を出している人をあまり見なかった。
 そんなにも不況がひどいのかと、それはそれで暗澹たる気持ちになりました。なんて世の中だ。

(自分だけは1円でも得をしたいという意識と既得権益を、みんなが手放す覚悟をしない限り、状況の好転はないように思う。今の会社で働きだしてからますますそう思う。だけどかく言う私だって、ようやく得た僅かなものを手放せるとは思えない……。どうしたらいいんだ、本当に。)
つらつら思う | 19:07 | comments(0) | trackbacks(0) | 麻子
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