センチメモリー/センチメモ

いつの間に私たちはこんなに遠くへ
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GOTH

 横浜美術館で開催中のゴス展に行ってきました。そもそもゴシックとは中世ヨーロッパの芸術様式で……といった本来の意味・文脈にとらわれず、「サイバーパンク、ヴィジュアル系バンド、タトゥーやピアッシング、ゴスロリなどさまざまなカルチャー・シーンで隆盛する『ゴス/ゴシック』。ある種の過剰さ、異形の生物や変容する身体、皮膚や体液への執着」などを表現している同時代のアーティストの作品を集めた、ということで、非常に面白かったです。私の興味のど真ん中にストライクなコンセプトでした。

 展示室にいきなり精巧な木彫りの骸骨がごろりと転がっていたり、古い雑誌や浮世絵のコラージュ、人体標本にも「売国奴」「変態」などの日本語を書き入れているメキシコ人アーティストの作品があったり、現代芸術の展覧会に行くと必ず出会える意味不明かつ不穏なビデオ・インスタレーションもあったり(角砂糖が敷き詰めてありました)、そうかと思えばゴス・ロリ・パンクなどの若者たちのストリートスナップや部屋の写真が壁一面びっしり展示されていたり(見たことある顔があったのは気のせいか)、でした。
 それにしてもゴスロリを着てる人ってほんとに部屋まであんな、非日常なの? 撮影用に作ったとかじゃなくて?(選択されてはいるとしてもすごい)

 いちばん惹かれたのは男性から女性へ変化していく自分を映したぴゅ〜ぴるのセルフ・ポートレートです。少年が、血や泥や精液で汚され、傷つけられたイメージから始まり、やがて道化の衣装をつけ、ぐちゃぐちゃにクリームや絵の具を塗りたくったり吸盤を付けたりして怪物のようになっていき、その混沌が女性になっていくにつれて穏やかになり、顔を覆うものも花になって、最後はスッピンの少女の笑顔で終わる、わかりやすいと言えばわかりやすいメタモルフォーゼなのですが、感動しました。長い裾を引いたウエディングドレス姿の花嫁のようなインスタレーション「純白」も良かった。ものすごくきれいだった。
 私自身はもはや自分がストレート(モテない妄想系ノンケ)であることをほとんど疑っていないし、女であることへの違和感もないのに、こういうトランスセクシャルなモチーフにばかり強く揺さぶられます。何でだろう。

 性的・暴力的な表現があります、というような注意書きが入り口にありました。確かに、子ども連れてくる展覧会じゃないね、と親子連れを見て思った。
 あと1月2日はゴスロリな格好して行くと団体料金で入れる「ゴスロリ割引」があったらしいよ! 知っていれば頑張ったのに……!

 海が見たかったけど天気が悪くて寒かったので断念し、クィーンズスクエアをぐるぐるして都内に戻ってきました。気付かないうちにランドマークタワーに足を踏み入れていて驚いた。
 美術館のカフェで食べたワッフル、美味しかったな〜。
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第6回文学フリマ

 今年も楽しかったです、文学フリマ!
 昨年に引き続き作品を手にとって頂けたことに加え、今回は友人がたくさん遊びに来てくれてほんとに 嬉しかったです。あすかちゃんの人徳のたまものです(笑)
 お隣のブースの方ともお話できたのもよかった〜。

 イベント終了後はみんなでごはん食べに行きました。目指していたエスニック料理屋が見つからず、あきらめて「居酒屋いかがっすか〜」のお兄さんについて行ったら、案内されたビルに当初行きたかったお店も入ってた……!(笑)
 連れて行かれた居酒屋は、料理はともかく色々不思議だったんだけど(微妙に日本語が通じなかったよ。さすが新宿)、そんなことはどうでもいいくらい楽しかった! スーパーハイテンションで喋りまくってしまってすみません。

 金曜日はあすかちゃんを呼び出して製本作業を一緒にやってもらい(孤独に耐えられなくなって……結局はそれぞれ自分のぶんの作業を黙々とやるだけなのですが)そのあとMさんと3人でベジダイニングでごはん、土曜日は家で製本の続きを終わらせてから友人宅で夜遅くまで話し込み、で日曜はイベント、怒濤の週末でした……。
 おとなしく日常に戻って仕事をしようと思います。
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De qui s'agit-il?

 国立近代美術館のアンリ・カルティエ=ブレッソン展に行ってきました。
 恥ずかしながらぜんぜん知らない人だし私は写真にもそれほど興味ないけど、常設展示の面白い美術館だからそのうち行こう……とたまたま貰ったタダ券を何となくとっておいた展覧会に、ほとんど予備知識なしにほさきちゃんを誘って出かけてしまったのですが、すごくよかったです。
 アンリ・カルティエ=ブレッソンはマグナム・フォト設立メンバーのひとりだそうで、写真は純粋にアート目的で撮られたものもいいけど、やはり報道の要素があったほうが私は見ていて面白く感じます。歴史的瞬間に立ち会っている、という緊張感がある。
 静かで淡々とした雰囲気の、でも構図のきれいな写真が多かったです。シュールレアリスムの影響を受けている、という解説に納得。インドネシアの舞踊とか、ヨーロッパのどこかの美術館で2体の彫刻にはさまれている子どもとか、彫像と人間が同時に写っているものが印象に残りました。あと、水に揺れる女性の裸体を顔から下だけ写した写真が、きれいだったけれどエロティックで何だか見るのがつらかった……。
 有名人のポートレイトもたくさんありました。ベケットとかピカソとかマティスとかフォークナーとかベーコンとかカポーティとか。フォークナーがかっこよかった!(笑)

 ほさきちゃんとは野菜の会など何かとお会いしているのですが、実は二人っきりで遊ぶのは初めてで、初デートでした(笑)
 色々聞いてくれてありがとう……
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20世紀美術探検

 久々に平日昼間から展覧会(現代美術)、という優雅で有意義な有休でした。国立新美術館で「20世紀美術探検」を見てきました。
 先に「異邦人たちのパリ」展を見てきた母と弟が「絶対あっち(20世紀美術)が面白そうだった」と言うので行ってみたのですが、確かに面白かったです。美術館じたいは結構混んでいたけど、展示室に入ったらいい感じに空いていたし。

 デュシャンとかマン・レイとかウォーホルとかリキテンシュタインとか草間彌生とか森村泰昌とか、名前を知ってる人の作品がいっぱい来ていて見ごたえがありました。マン・レイの、「永遠のモチーフ(不滅のオブジェ)」という作品がすごく好きです。メトロノームの針にホログラフィの目がくっつけてあって、針が動くと瞬きをするロマンチックなオブジェです。あとは、「惜春賦」という絵が忘れられません。屏風の前に花瓶が置かれている、一見何と言うこともないような絵なんですが、すごくきれいだった。
 現代美術は大抵ひとりで見ていますが、今日はねうねうが一緒だったのでふたりで遊べて楽しかったです。ごく普通の家のテーブルを再現したような作品(「テーブルトップ」)のテーブルの下を覗いたらやたらごっつい機械がごてごてくっついていて驚いたりとか、穴あきチーズのアーチみたいな作品(「Blue Dots」)の下をくぐろうとして注意されたり(いい大人がアホなことしてごめんなさい)。
 不穏なインスタレーションも多く、壊れたオルガンの上にバラバラにした赤ちゃん人形の頭部や胴体を押しこめた無数のケトルを配置して、不規則に鍵盤に落ちる重りが不協和音を鳴らす「音楽」などは、あまりにも怖くてしばらくその場でぼうぜんと見てしまいました。「名前のない耐えているものNO.2」っていうのも不気味だった。
 とにかく色んな作品が来ていて非常に満足です、が、点数が多すぎてちょっと疲れました……。インダストリアル・デザインとか民藝運動のあたりは飛ばしてしまいました……

外観

 黒川紀章展も軽く覗いたら、科学未来館の「予感研究所」で見た「まばたきの葉」がなぜかいてびっくり。でもやっぱりあれは子どもたちが本気で遊んだほうが楽しいインスタレーションですね(笑)
 海図のレターセットをおみやげに買いました。ご飯は光麺でした。
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ダリ回顧展

 どうせ混んでいない時などない、と覚悟を決めてダリ回顧展を見てきました。仕事帰りに寄ったので閉館まで1時間ぐらいしかなく、当然空いているはずもなく、しかもダリの絵は細かく色々なものが描き込まれていてひとつひとつ真剣に見ていったら半日はかかりそうだったので、泣く泣く端折ってまわりました。見たかったものはしっかり見られたのでいいんですが。
「『記憶の固執』の崩壊」が……燃えたり砕けたりするんじゃなくて核分裂するように整然とバラバラになっていく崩壊のイメージが、いまの時代の世界の壊れ方のように思えて印象に残りました。後期の、原子や分子の配列を意識した構図はやっぱりすごい。あと好きだったのは「生きている静物」。
 前半に、なんかマティスにそっくりなのがあった、とか、これマグリットじゃん! てのがあって面白かった(笑)フィゲラスのダリ劇場美術館に行きたい……やはりスペインには行かなければ。
 ダリの絵も背景の空の青が不安な色をしていると思いました。

 美術館を出て上野公園から駅へ向かう途中で、古本屋さんにふらふら吸い込まれてしまい、昔の角川文庫の寺山修司をごっそり発見してごっそり買ってしまいました。
 本そのものを蒐集するほうではなく、初版や刷数にもこだわらないのですが、いま角川から出てる寺山修司の表紙には抵抗があって……林静一装画の表紙で揃えたかったのです。ようやく『書を捨てよ、町へ出よう』と『家出のすすめ』が手に入った!(未読なのです……よりによっていちばん有名な代表作を)あとは河出文庫から出てるのが旧装丁で手に入れば……!
 最近は映像化が決まるとすぐ文庫のカバーがキャストの写真になってしまいますが、あれもどうなんですかね……。
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江戸の誘惑

 江戸東京博物館で開催中の「江戸の誘惑 ボストン美術館所蔵肉筆浮世絵展」を見てきました。混んでた……。
 美人画が多かったですが、同行した両親は「やっぱり北斎は違う、天才だ」としきりに葛飾北斎に感動していました。父が言うには「独自の表現を編み出そうとチャレンジングなところが良い」らしいです。確かに「鳳凰図屏風」とかすごい迫力だった。
 私はもっぱら鳥山石燕の「百鬼夜行図巻」に夢中でしたがね……! うぶめがおる! とか喜んでました。どの妖怪もかわいかったですが、いちばん心を奪われたのはろくろ首です。にゅーって伸びてる首が糸みたいに細くて、ありえない愛らしさだったよ……! ポストカードにぜひ入れて欲しかった……

 清澄白河まで出て日吉屋(超おいしいお蕎麦やさん、並んでるけど並ぶ価値あり)で深川丼を食べよう、とか言っていたのですが、ただでさえ月例のダメ日だったのに常設展示もがっつり見て疲弊してしまったので、結局館内のレストランで深川丼を食べました……。
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第5回文学フリマ

 文学フリマ、楽しかったです! 痛覚のメモ帳にも書きましたが、あの、ほんと、予想外に多くの方にお立ち寄りいただいて……ありがとうございました! 最後まで諦めず、当日朝の8時まで印刷した甲斐がありました(涙)
 ……もういま何もかも通り越して放心しています……。ああ、目が痛い。

 一般のお客さんが多くて、活気があってよかったです(長嶋有さんたちの同人誌効果もあったのかな?)結構ブースを抜けだして、ふらふらしてました。
 そうそう、今回すっごい良いお買い物しました! 山羊の木/海岸印刷さまの「寂しい栞」です。短歌を活版印刷で栞に刷り込んであるんですが、短歌そのものの寂しさと活版の落ち着いた雰囲気が何とも言えません。だいたい「活版印刷」と「短歌」って単語並べただけでも眩々するよね……!「物語集」も気になります。

 何だかふわふわした気分のまま新宿に寄って、A4のマーメイド(表紙用の紙)と夜行高速バスの切符を買って帰りました。次の週末は北東北へ逃亡です。青森の寺山修司記念館を見て、陸中海岸をまわってきます。
 実は11月に入る前ぐらいから「お疲れ、私!」旅行を画策していて、文学フリマ準備中にもネットで時刻表調べてプランを組み立てたりしていました(現実逃避……)。もともとは、18日の横浜FC対ヴィッセル神戸のアウェイ戦に遠征しちゃおうかなー、などと冗談半分で思っていたのが二転三転してこうなった……。あんまり疲れを癒せるような旅程ではないんですが。
 そしてやっぱり初志貫徹して神戸遠征するべきだったかしらとも今思っています……だってホームでヴェルディに負けたんだもの……!!(泣)23日は見に行こう……

 とりあえず明日からバリバリ働きますよ! 何もしなかった先週のフォローをしないとね!
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生身の存在感

 BAILA11月号が売れ狂っている……
 付録のレスポ水玉ポーチ効果なんだろうか……出版社にも書店店頭にも在庫がないみたいです。

 人形町商店街の人形市に出かけて、辻村ジュザブローの人形劇を見ました。
 どっちかというと講演会みたいな感じで、途中ぼうっとしかけたりもしましたが、お人形は凄かった……ジュザブローさんご自身が一体を操って、曲に合わせて舞わせるんですが、ほんとに生きてるみたいだった。

 お話のなかで興味深かったのは、文楽はもともと美少年に人形を持たせてやっていた、ということ。そんなの、見に行きたいに決まってるよ!(笑)
 あと、「色気っていうのは、セックスがどうこうとかじゃなくて、生身の存在感なの」っていうのは、わかる気がしました。うわ、いまこのひとここにいる、って気配を肌で感じる瞬間は確かにドキッとする。凄いひとは、カメラのレンズ越しでもそういう、「いる」っていう感じを出してくる気がする。

和服の子ジョジョ

 人形町は面白い町だったので、今度明るいうちにゆっくり歩いてみたいです。
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少年たち

 もうだいぶ前にデザインフェスタで少年の人形を見かけて以来、なんとなく気になっていたneychiさんと、和都さんの二人展「少年監視下ノ月鉱世界」を見てきました。
 あすかちゃんとほさきちゃんが誘いあって行く話をしていたところに横から乱入(笑)して……おふたりは前から好きだったとのことですが、私は初めて和都さんの作品を見ました。小さなハコに古い機会の部品や鉱石や、いろいろなものが詰まった精巧な作品でびっくりしました! すごいなあ、ひとつひとつのハコのなかにひとつひとつ世界があるよ……。天地を変えるとぜんぜん雰囲気が変わるのにも感動しました。
 neychiさんの絵も大きく見られて嬉しかったです。少年たちが拘束されていてどきどきしました(笑)ポストカードも購入できたし……この子たちを連れて帰りたいなー、といつも指をくわえてウェブサイトを眺めていたので、念願かなって大変満足です(笑)
 銀座の月光荘画廊という、画材屋さんの奥の小さな展示室でした。秘密の隠れ家みたいな。

 モンスーン・カフェにお連れしたのですが、場所が微妙に遠いわ店が混んでて対応イマイチだわで……すみません(泣)お台場とか麻布十番とかのお店はもう少し雰囲気が良いんですが……!
 地下鉄で帰るあすかちゃんと別れて、JR有楽町駅へ向かおうとしたところでまた無駄に迷うし……ほさきちゃん本当にごめんね……。なんていうか色々おかしくて(いつもおかしいけど、輪をかけて)申し訳なかったです……
 とりあえず小説は書こうと思いました。おふたりと遊ぶといつも同じ決意をかみしめていますが、今回は今までとは若干違う方向性で決意しました(笑)ちょっと本気で挑戦してみようかな……
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月と星の話

 満月の光だけで撮影されたという写真展「天地水 月光浴」を見に行きました。
 全体的に深い、きれいで神秘的な青の世界だったので青が好きな人にはたまらないと思う。私自身は、バオバブってやっぱり不思議な木だなあ、とか、この3連になってるキリンすっごいかわいい……! とか、そんなどうでもいいような感想ばっかりだったのですが。

 大丸のレストラン街の蕎麦屋でご飯を食べたんですが、オマケでついてた食前酒の梅酒(三口ぐらい)でバカ酔いしてしまい(……)やっとの思いで帰宅しました……。久々に死ぬかと思った……
 大江戸線って「なんか気分悪いな、大丈夫かな……」と思って立ち続けてると90%以上の確率で大丈夫でなくなります。怖ろしい地下鉄です。

 太陽系惑星が3つ増えて12個になるかも、と思ってわくわくしていたのに、むしろ冥王星が降格してしまいそうで、なんだかとってもがっかりです……
 野尻抱影(「冥王星」という和名の名付け親)も天国でさぞや悲しんだに違いない。
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